ビーフシチューを作るとき、「ローリエっていつ入れればいいの?」「入れっぱなしでも大丈夫?」と疑問に思ったことはありませんか?
香りづけのハーブとして有名なローリエ(ローレル)は、料理に深みを加える一方で、使い方を誤ると苦味が出たり、風味を損ねたりする原因にもなります。
特に煮込み料理の代表格であるビーフシチューでは、ローリエを入れるタイミング・枚数・取り出し方が味の決め手になります。
この記事では、「ビーフシチューにローリエはいつ入れるべきか?」という疑問に対して、圧力鍋を使う場合や市販ルウを使うケースなど、具体的なシチュエーションごとに丁寧に解説します。
また、入れる理由や香りの効果、入れすぎ注意点、取り出すタイミングなども網羅。
この記事を読むことで、ローリエの正しい使い方がわかり、次回のビーフシチュー作りが一段とグレードアップすること間違いなしです。
ビーフシチューにローリエは「いつ」入れる?基本のタイミングを解説
ビーフシチューにローリエを入れるタイミングは、基本的に煮込みの最初がベストです。
ローリエは加熱によって香りが抽出されるため、具材やスープと一緒にじっくり煮込むことで、肉の臭みを抑えながら、全体にやさしく香りを移すことができます。
香りを活かすなら「煮込みの最初」に入れるのが基本
ローリエの香り成分は揮発性が高いため、煮込みの序盤に加えることで最大限に効果を発揮します。
炒め終わった玉ねぎや肉を煮込み始めるタイミングでローリエを投入すれば、じんわりとスープ全体に香りが広がります。
ただし、入れっぱなしにすると苦味が出ることもあるため、適切な取り出しが重要です。
圧力鍋を使う場合のタイミングは?
圧力鍋を使う場合も、加圧前にローリエを入れるのが正解です。
短時間で加熱する圧力調理でも、香り成分はしっかりスープに移ります。
ただし、圧力を抜いたあとは香りが抜けやすくなるため、別途香りを加えたい場合は、加圧後にもう1枚ローリエを追加して再加熱するという方法もあります。
市販ルウ使用時とデミグラスソース使用時での違い
市販のビーフシチュー用ルウを使う場合は、ルウを加える前の煮込み段階でローリエを入れるのがベストです。
ルウが入ると粘度が上がり、香りが広がりにくくなります。
一方、デミグラスソース缶を使う場合も、同様に煮込み前または煮込みの途中で投入するのが理想的です。
なぜローリエを入れるの?入れる意味と役割
ローリエを加える最大の目的は、肉の臭みを消し、全体の風味を引き締めることです。
特に牛肉を長時間煮込むビーフシチューでは、ローリエの効果が顕著に現れます。
肉の臭みを抑えて、風味を引き立てる効果
ローリエに含まれる芳香成分には、動物性たんぱく質の臭いを抑える作用があります。
ビーフシチューは牛すね肉などを使用することが多く、煮込むうちに独特の匂いが出てくるため、ローリエの香りがその臭みを和らげ、料理全体に上品さを加えてくれるのです。
ローリエが持つ香り成分の正体とは?
ローリエの主な香り成分は「シネオール」「オイゲノール」「リナロール」などの精油成分。
これらが加熱によって溶け出すことで、爽やかな香りがスープに移り、味のバランスを整える役割を果たします。
入れすぎNG!ローリエの注意点とデメリット
香りづけが目的とはいえ、入れすぎると逆効果になります。
特に乾燥ローリエは香りが強く、数枚入れると苦味が出やすくなります。
また、長時間入れたままにすると、えぐみや渋みが料理全体に広がるため注意が必要です。
ビーフシチューに使うローリエの量と正しい使い方
ローリエを使う際は、適切な枚数と状態を意識することが大切です。香りの強さや煮込み時間によって使い方を調整しましょう。
ローリエは「1〜2枚」が基本|多すぎはNG
家庭でのビーフシチューには乾燥ローリエ1〜2枚が適量です。
3枚以上入れると、苦味や渋みの原因になるため避けましょう。
人数が多い場合でも、枚数を増やすよりも煮込み時間を調整するほうが安全です。
乾燥ローリエと生ローリエ、どちらを使うべき?
一般的に出回っているのは乾燥タイプですが、生ローリエの方が香りがやさしく、独特の青っぽさがあります。
生のローリエを使う場合はやや多めに(2〜3枚)、乾燥より短時間で取り出すのがポイントです。
ローリエをちぎって入れるのは正しい?香りの出方に注意
ローリエをちぎることで香りが早く出る効果はありますが、苦味や渋みも出やすくなるため非推奨です。
基本的にはそのまま1枚を入れて、煮込み終わりに取り出すのがベストな使い方です。
ローリエはいつ取り出す?入れっぱなしNGな理由
ローリエは香りづけに最適なハーブですが、入れっぱなしにすると味を損ねるリスクがあります。
正しい取り出しタイミングを知っておきましょう。
煮込み30分〜1時間後が取り出しタイミング
香り成分は30分ほどでほぼ抽出されるため、煮込み開始から30分〜1時間で取り出すのが基本です。
それ以上入れ続けても香りは強くならず、むしろ雑味が出る原因になります。
取り出し忘れると「苦み」が出ることもある
長時間ローリエを煮込み続けると、苦みや渋み、草っぽさがスープに移ることがあります。
特に市販のルウを使う場合は、もともと香りが強めなため、ローリエを入れっぱなしにしないよう注意しましょう。
忘れない工夫|ホールスパイスの処理方法とタイミング
ローリエは他のホールスパイス(クローブやブラックペッパーなど)と同様、取り出し忘れを防ぐ工夫が重要です。
お茶パックやガーゼに包んで煮込むと、後で取り出しやすくなり便利です。
「ローリエなし」でもおいしいビーフシチューにするには?
ローリエが手元にない場合でも、美味しいビーフシチューを作る方法はあります。
他の香味素材や調理工程を工夫することで、香りやコクを補うことが可能です。
他のハーブやスパイスで代用できる?
ローリエの代わりになるハーブとしては、タイム、セロリの葉、パセリの茎、オレガノなどが挙げられます。
どれも煮込み料理に適しており、クセが少なく上品な香りを加えることができます。
まとめ
ビーフシチューにローリエを入れるタイミングは、「煮込みの最初」が基本。
香りをじっくり引き出すためには、30分〜1時間程度煮込んだら取り出すことが大切です。
入れっぱなしにしてしまうと、苦味や渋みが出る原因になりますので注意しましょう。
使用するローリエは「乾燥で1〜2枚」が目安。
ちぎらずにそのまま入れるのがベストです。
圧力鍋や市販ルウを使う場合も、煮込み前に投入しておくと香りがしっかりスープに移ります。
また、どうしてもローリエがない場合は、タイムやセロリの葉などで代用が可能です。
炒め工程を丁寧に行うことで、香りやコクのあるビーフシチューに仕上げることもできます。
ローリエの使い方を正しく理解することで、家庭で作るビーフシチューがぐんと本格的な味に近づきます。